「しみぬき」とは?洗っても落ちないシミを救うプロの裏側」

「しみぬき」とは?クリーニング店がしている“もう一手間”のお仕事
「お気に入りの服にシミがついてしまった…」
「洗濯してみたけど、うっすら跡が残っていて気になる…」
そんな時に出てくる言葉が「しみぬき」です。
なんとなく
「強い薬で一気に消してくれる魔法みたいなもの」
と思われることも多いのですが、
実際のしみぬきは、
シミの正体を見きわめて、生地や色を守りながら、少しずつほどいていく“細かい手仕事”に近いお仕事です。
この記事では、
- しみぬきとは何か
- なぜ、普通に洗っても落ちないシミがあるのか
- おうちで無理をしない方がいいケース
- プロに相談してほしいシミの例
を、できるだけわかりやすくお伝えします。
しみぬきって、そもそも何をしているの?
クリーニングの「しみぬき」とは、
プロに相談してほしいシミの例
を、できるだけわかりやすくお伝えします。
普通の洗濯やドライクリーニングだけでは落ちないシミを、薬剤や道具を使って、ピンポイントで処理する作業
のことです。
たとえば、
コーヒー・紅茶・ワイン
カレー・ソース・ドレッシング
口紅・ファンデーション
ボールペン・インク
血液・汗ジミ・黄ばみ
など、同じ「シミ」と言っても中身はバラバラです。
プロのしみぬきでは、まず
どんな汚れか(油っぽい?水っぽい?色のついた染料?)
どんな生地か(綿・ウール・シルク・ポリエステルなど)
どれくらい時間がたっているか
を見きわめてから、薬品や道具、手順を決めていきます。
イメージとしては、
「ほどけなくなった結び目を、いきなり引っぱらずに、
どこが引っかかっているかを少しずつ探りながら解いていく」
そんなイメージに近いかもしれません。
どうして、普通に洗っても落ちないシミがあるの?
「家で洗っても落ちなかった」「他店で断られた」というシミには、
いくつか共通の理由があります。
① 時間がたって“固まってしまっている”
シミは、ついた直後と、数日・数週間たったあとで状態が変わっていきます。
空気に触れて酸化して、色が濃くなる
生地の中に入りこんで、ガッチリ固まる
日光や熱で色が変色する
こうなると、ただ洗濯機で回しただけでは動いてくれません。
② 熱でギュッと固定されている
アイロン
乾燥機
ドライヤー など
「乾かそう」と思ってあてた熱が、シミをぎゅっと押し固めてしまうことがあります。
一度、熱で固定されてしまったシミは、
プロでも“完全に元通り”にするのが難しい場合があります。
③ 汚れの“種類”が洗剤と合っていない
市販の洗剤は、「いろんな汚れをそこそこ落とせる」ように作られていますが、
油の多い汚れ
タンパク質(血液・ミルク・卵など)
色素の強いインクや口紅
など、それぞれ得意・不得意があります。
プロのしみぬきでは、
油を落とす薬
タンパク汚れを分解する“酵素”
色素を分解する“漂白剤”
など、汚れに合わせて薬剤を使い分けていきます。
プロのしみぬき、ざっくりこんな流れです
細かい薬品名や専門用語は省きますが、
プロのしみぬきは、大きくこんな手順で進みます。
【シミと生地のチェック】
シミの種類を推測
生地の素材・色・デリケートさを確認
どこまでなら安全に攻められるかを考える目立たない部分でテスト
裏側やすそなどで、薬剤を少し使ってみて
色落ちや生地ダメージが出ないかチェック
【前処理(よごれをゆるめる)】
汚れに合った薬剤をつけて、なじませる
必要に応じて、柔らかいブラシやヘラで軽く動かす
【本処理(汚れをはがす)】
洗浄機械やスチームを使ったり
シミだけを狙って薬剤を追加したりして、
少しずつ汚れを浮かせていく
【中和・すすぎ・仕上げ】
使った薬剤をきちんと洗い流す
アイロン・仕上げで形を整える
一気に「強い薬をドーン」ではなく、
生地と相談しながら、少しずつ進めていく作業です。
おうちで“やりすぎ注意”なケース
インターネットやSNS上には、
「この方法ならシミが取れました!」という情報がたくさんあります。
ただ、その中には
布地の種類
色の濃さ
ついている加工(撥水・樹脂コーティングなど)
をあまり考えずに紹介されているものも多く、
マネすると逆に取り返しがつかなくなることもあります。
とくに注意していただきたいのは、こんなケースです。
・塩素系漂白剤を原液でつける
いわゆる「ハ○ター」などの塩素系漂白剤は、
白い綿のシャツなどには有効な場合もありますが、
色柄もの
ウール・シルク・レーヨン
おしゃれ着全般
にはほぼNGです。
シミだけでなく、生地の色そのものが抜けてしまうことも。
・ゴシゴシこする
シミを落とそうとして、
爪でガリガリ
固いブラシでゴシゴシ
メラミンスポンジでこする
こういった方法は、繊維の表面を削ってしまう危険があります。
シミは取れても、生地の表面がテカったり、白っぽく傷んだりして、
「違う意味で目立ってしまう」ことも少なくありません。
・熱をかけてしまう
ドライヤーでぐいぐい乾かす
シミがついたままアイロン
乾燥機にそのまま入れる
こうすると、先ほどお話ししたように、
シミが生地に焼き付いたような状態になってしまいます。
「ちょっとついたかな?」という段階で、
無理にいじらず、できれば早めにご相談いただくのがいちばん安全です。
こんなシミは、一度ご相談ください
次のようなシミは、おうちでの完全除去が難しい代表選手です。
赤ワイン・ぶどうジュース
カレー・ミートソース・油の多い料理
-ボールペン・マジック・インク
血液・汗ジミが変色した黄ばみ
口紅・ファンデーション・マスカラなど化粧品
また、
大切な記念日の服(入学式・卒業式・結婚式など)
高価なブランド品
思い入れのある服(プレゼント・形見のお品など)
は、「どうしても失敗したくない」服だと思います。
そういった一着こそ、
自己流の処理で生地を傷める前に、
クリーニング店に一度見せていただけると安心です。
まとめ:早めの相談で、“助けられる服”が増えます
しみぬきは、シミの正体を見きわめて、生地を守りながら少しずつ落としていく手仕事
時間がたつほど、また熱がかかるほど、シミは落ちにくく・固くなっていく
漂白剤の原液・ゴシゴシこすり・自己流の力技は、生地へのダメージ大
「これは大事な一枚やな」と思ったら、早めにプロに相談するのがいちばん安全
しみぬきは、万能の魔法ではありませんが、
「もうダメかな…」と思った一着を助けられることも少なくありません。
もし、
気になるシミがある
他店で断られてしまった
自分でさわってしまったが、これ以上いじるのは不安
という服があれば、遠慮なく一度ご相談ください。
「これはいけます」「ここまでは戻せそう」「ここから先は生地が危ない」など、
できること・できないことも含めて、正直にお話しさせていただきます。
お気軽にお問い合わせください。072-831-4745電話受付時間 9:00-20:00 [ 水曜日,第2木曜日定休 ]
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